ボルダリングの歴史
ボルダリングを始めて間もないクライマーは、その歴史には興味が無いかもしれません。高難度課題を登る事だけに意識が行くのかもしれません。かつての自分もそんなクライマーでした。
一つのジムで登り続けるなら、一生ボルダリングを続ける気がないのなら、それでも良いでしょう。
しかしボルダリングを永く続けるつもりなら、その歴史を知り、歴史を築いてきたクライマー達とその考え方を知るべきです。なぜなら、それを知ることはあなたのボルダリングスタイルを確立させ、ボルダリングと向き合い続ける助けになるからです。
また、ジムを出て外岩で登る場合に要求されるモラルは、上記を知ることで自然に身に付けることができると思います。過去ならともかく、フリークライミングの歴史を経た現在(の岩場)では、決してチッピングなど行えるわけがないのです。
ここでは、ボルダリングを含むクライミングの歴史について簡単に解説します。
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フリークライミングの始まり
フリークライミング(リードを用いるもの)の始まりについては、1920年代にアメリカのコロラドで5.8(グレード)の登攀記録があります。
(ボルダリングスタイルの登攀に関しては、ヨーロッパの一部ではすでに一世紀近い歴史があるという説もあります)
60年代に入るとヨセミテを中心に盛んになり、登山の一部ではなく、独立したアクティビティの一ジャンルとして定着するようになります。
そして70年代、クライミングシューズなどの専門用具などの開発され、クライマーの増加に拍車をかけることになったようです。
80年代に入ると、国内の岩場でのルート開拓が盛んになり、ヨーロッパでは強傾斜を含めた難易度の高い課題の開拓されていきます。
ボルダリングの始まり
ボルダリングの始まりは60年代で、ロープを使わない手軽な練習方法として始まったとされます(ボルダリングスタイルの登攀に関しては、ヨーロッパの一部ではすでに一世紀近い歴史があるという説もあります)
国内では、70年代初頭 北山公園でボルダリングがされているようです。
国内の競技人口が爆発的に増えだしたのは、人工ホールドの登場でジムが増えた2000年代以降と言えます。
このころからは若年層を中心にリードクライミングよりもボルダリングの競技人口が増えていくことになります。
ボルダリングはフリークライミングの思想そのもの
フリークライミングとは、可能な限り最小限の装備で登ることを是としており、それが最大の魅力と言えます。
その思想の発展的な姿が、ボルダリングと言えるのではないでしょうか。